2015/11/10
ボランティア日記(その⑦) 東日本大震災被災地支援
根浜地区の漁師・Mさんのお手伝いをさせていただきました。
ホタテの養殖に使うロープに、プラスチックの楊枝のようなものを等間隔に挿します。2年後には立派なホタテが育つはずのロープです(が、少し心配)。
かつて根浜地区は白い砂浜の海水浴場で「はまゆうトライアスロン」の会場として有名でした。今では砂浜が消え、震災後14.5メートルの防潮堤の建設予定でしたが、「海によって生活してきたのに海の見えない生活は耐え難い。自分達が高台に住むから」と、震災前と同じ高さの防潮堤になったそうです。Mさんは、民宿も経営していて、いち早く山を開拓して民宿を再開させました。海で生活している人たちの強い意志と、震災で多くのものをなくした人たちを思う強い力を感じました。
最終日は陸前高田へ。「奇跡の一本松」の周りには、山からかさ上げの為の土を運ぶベルトコンベアが、工場地帯のように続いていました。いたるところで山が崩され、動物たちの居場所もなくなり、鹿が民家の庭に入る姿も見ました。私たちを乗せるバスの運転手さんは、私たちの作業中の待機場所で、クマを見かけたと言っていました。
テレビでは、いかにも復興が進んでいるかのような様子が報道されていますが、私が見聞きしただけでも、まだまだ大変な状況だと感じました。
今回のような機会があれば何度でも参加して、身近なものとして感じ考え、一人でも多くの人に伝えていきたいと思いました。
(静岡・S)