2017/03/11

今一度、魅力ある労働組合の再構築を -東海地協春闘学習会-

 金融労連東海地協主催の春闘学習会が名古屋で開催され、静岡・三重・愛知から参加しました。

 旧銀産労時代からお世話になっている名古屋共同法律事務所の中谷雄二弁護士から、安倍内閣の働き方改革の方向性やこれまで関わってきた労働争議から教訓とすべき事案をもとに、『労働法制の改悪に労働組合はどう立ち向かうのか』と題して講演を受けました。

 「労働組合の弱体化は、労働者の個別・分断化(人事考課・競争制度)のなかでバラバラにされた労働者と労働組合の無力化が進んだ。企業間競争の論理への巻き込まれにより産業別労働運動が弱まっている。人権や民主主義とは『変わり者』を容認することであり、理不尽な扱いを受けている人に救いの手を差し伸べる感覚が弱まっている。現場で組合運動が継承されているか、されていないのではないか。人権意識が希薄化され、いじめ・パワハラを見過ごし、組合は駆け込み寺になっていないのではないか。今一度、労働組合の魅力を取り戻すことが大切である」と、カツを入れていただきました。

 講演のあと、それぞれの職場の状況の報告があり、特に静岡銀行では正行員は融資やリスク商品販売などの収益部門に特化した業務、窓口と内部事務は関連会社の職員と、まるで分社化されている異様な実態の報告には、他銀行の組合員からは驚きの声が上がるとともに、これからの職場活動をどう進めていくのかの討議を深める必要があるのではとの意見が出されました。

(W)

中谷弁護士のお薦め本


金融ユニオン・リンク

金融労連ロゴ 全労連ロゴ