2017/06/03

差別と貧困のない社会・職場を実現しよう!
-「非正規ではたらくなかまの全国交流集会」-

 6月3~4日、「第25回パート・派遣など非正規ではたらくなかまの全国交流集会」が静岡で開催されました。1日目の全体会には336名、2日目の分科会には333名が参加しました。金融ユニオンからも組合員が参加しました。

 オープニングは、地元静岡の山間部に伝わる神楽が披露され、真剣を使った舞は緊張感あふれるものでした。

 実行委員長は、挨拶で「日本の最低賃金は清水の缶詰工場から始まり、シングルマザーの生計費が基になっていた」と紹介され初めて聞く話にびっくり。記念講演は「貧困と格差にどう立ち向かうか」と題して、東京大学大学院教授の本田由紀先生が話されました。

 孤立し困窮する高齢者、深刻な子どもの貧困、低収入の若年女性、生活保護受給者や「在日」の人々に向けられる憎悪など、日本社会には「人々の存在と生活を脅かすもの」があふれている。どうしてこうなってしまったのか。実際に起きた事件やデータを使って、安倍政権への怒りと歯切れの良い言葉で説明され、もやもや感がすっきりしました。

 父親が働き、母親が家庭を守り教育し、新規学卒で一括採用されるという日本型モデルから、男女共同参画、ワークライフバランス、家庭と学校の相互関係、セーフティネットや就労支援・職能訓練などの充実した新たな社会に変えていく必要性を説かれ、それぞれの置かれた場所で発言してくださいと結ばれました。

 基調報告では、有期雇用から無期雇用への転換、全国一律最低賃金制度の確立とただちに1,000円に引き上げ、1,500円を展望する、均等待遇の実現など、私たちの要求を明らかにする中で、安倍「働き方改革」の誤りを正していきましょうと発言がありました。

 2日目は、12の分科会でテーマ別に討論と交流が行なわれました。私が参加した「非正規労働者の均等待遇実現をめざして」では、労働契約法20条(期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止)裁判を実際にたたかっている郵政ユニオンより報告がありました。

 同一労働同一賃金ガイドライン(案)を有効に使い、賞与や福利厚生など差別を許さない取組みをしていかなければと改めて思いました。

(静岡・M)


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