2013/09/30

県信 裁判報告

 9月30日、名古屋地裁・岡崎支部で、県信・裁判の最終尋問が行われ、Sさんが証言席に立ちました。

 生まれて初めての経験に、緊張していましたが、2時間余の双方の弁護士と裁判官の質問に落ち着いて証言しました。

 Sさんは、これまでの各支店での担当業務と勤務実態、異動や配置換え、業務の兼務、人員削減など、その時々に受けたストレスや健康状態、そして精神的に追いつめられていった過程、不十分だった安全配慮やずさんな労務管理を証言しました。

 証言の最後に、Sさんは「就職して以来、長年県信に役立てるようにと真面目に働いてきた。次長職として、立場上、長時間労働や土日出勤にも応じて働いてきた。そんな中で肉体的にも精神的にも私の体は変調をきたしていった。とうとう、医師から休むように勧められて休職の事態となった。

 そして、復職後には大卒1年目と同じ処遇にされ、『怠け者』扱いされたことに怒りを感じる。金融ユニオンに入り、処遇改善を求めて交渉を続けたが、途中で打ち切られ、裁判で争うことになった。

 今は、退職を余儀なくされたが健康回復に向け、経済的にも苦しいなかで生活している。どうか裁判官にはこの状況を理解いただき助けてくださるよう」と訴えました。裁判後のミニ集会では、仲松弁護士より「Sさんの今日の証言は、満点だった」と評価されました。

 一方、県信側磯貝弁護士からの反対尋問は、陰湿で、上げ足取りの中身のない質問が繰り返されました。なかでも、人気を博したテレビドラマ「半沢直樹」の金融庁検査の場面を取り上げ、「自己査定は何も特別に負担のある業務でなく通常業務じゃなかったんですか」と、的はずれな質問に傍聴席から失笑を買ったり、これまでの陳述書や証言記録の不理解発言に、たびたびSさん側弁護士に抗議される場面もありました。

 12月の結審に向け、県信側への反論や新たな証拠について検討を深めます。この裁判の行方は、休業補償給付等をめぐる名古屋地裁での争いに与える影響が大きく裁判官や国側弁護士、刈谷労基署なども注目しており、負けられません。


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