2015/04/10
“新採用の皆さんへ”
新採用の皆さん。就職おめでとう。
将来を君自身の手でひらく人生が今始まった。人は皆、幸せになる権利がある。憲法も「幸福追求に対する国民の権利については・・・最大の尊重を必要」(13条)とうたっている。
だが20歳代の若者の半数近くが「自殺」という社会にあって、人の幸不幸はその人間関係に左右されることが多い。それだけに、あいさつが大切だ。どこでも誰にもあいさつを怠るなよ。
次に、良好な人間関係には信用が大切だ。ドタキャンをするな、時間を守り、優しさを忘れるなよ。
が、それだけではだめだ。戦前国は国民の目、耳、口をふさぎ、真実を語る者を逮捕・投獄し、多くの若い命を戦争で奪った。
戦後、その反省から戦争放棄、戦力不保持・交戦権否認の永久平和を憲法9条で誓った。
そしてこの70年、日本は一度も戦争をせず、一人も死なせず殺さず、若者たちは戦争の恐怖と惨状を知らずに平和に暮らした。
だが今、再び戦争をする国への改憲作業が進んでいる。
そんな中、君は新しい人生をスタートさせた。
国に君の幸せを邪魔する権利はないし、邪魔させてもならない。
が、政治や社会に対する無関心は君を不幸に突き落とすよ。それと職場での屈辱と卑屈の日々は悲惨だ。
団結した労働組合の存在は、労働者の人権を守る貴重な砦だ。君も労働組合に団結し、明日をひらく幸への声を上げよ。それが人生の確かな道標だ。
(笑工房 代表・小林康二)
『連合通信』4月5日号より