2016/06/17
今年も株主総会で発言
金融ユニオンは、例年企業の社会的責任や法令順守、経営問題をチェックすることも労働組合の大切な役割と、株主総会での発言や会場での宣伝行動などに取り組んでいます。
6月17日、静岡銀行の株主総会に出席し、組合の立場から質問をしました。質問内容と回答は以下の通りです。
- 質問 ① 非正規問題について、政府が働き方改革を打ち出し、非正規労働者の待遇改善により格差是正をしていくという。静岡銀行では、行員から非正規のパートに担い手の変更をしているが、今後どのように格差是正に取り組んでいくのか。
- 回 答 政府のガイドラインがまだ出ていない。最終的には今後考えていく。現在は業務簡素化、標準化を図り、正社員でなくてもよい体制を作ってきた。労働契約の無期雇用についても重要と考えている。期限が3年あるが、しっかりした制度を考えていきたい。
- 質問 ② 保険商品等リスク商品販売について、利益優先ではなく、顧客目線で販売しているか金融庁が点検を強化している。銀行が受け取る保険料手数料の開示も迫っているが、地銀側がかたくなに拒んでいるとの報道があった。このような方針を金融庁が出すのは、苦情が多いからではないか。裁判になっているケースはあるか。手数料開示についてどのように考えているか。
- 回 答 訴訟になっているケースはない。金融庁より今の所開示の話はない。当行では開示はしていない。開示することで高いものを売ってしまうこともある。お客様本位でやっていく。
- 質問 ③ ノルマの廃止について、ノルマ営業の弊害は長年指摘されてきたが、「ノルマ廃止」に踏み切った金融機関がある。目先の収益は減少するが、顧客との信頼関係が強化されると考えられている。ノルマ廃止をどう考えるか。
- 回 答 営業目標があり、みんな一生懸命やっている。状況は良い悪いがある。昇格昇給はノルマだけでなく、どうやってきたか等人物評価でやっている。
- 質問 ④ マイナス金利が経営に与える影響について、地方銀行にとって収益確保が困難になる要因として、静岡銀行だけの問題ではないと思うが、地銀協の会長として、政府の政策にどのように対応するのか。
- 回 答 地方銀行にとって大変打撃だ。一説には地方銀行は減益15%ぐらいではと言われている。経費削減等対応も考えていかなければならない。
団体交渉では経営に関することは答えない傾向があり、株主総会での発言は意味があると考えます。
(静岡 松井)