2017/03/10

日本から過労死をなくそう

 全国各地の職場での労働条件の悪化が止まりません。過労死が多発しています。電通の高橋さん、関西電力の課長さんのことは皆さんご承知かと思いますが、札幌市ではKKR札幌医療センターのAさん(当時23歳)は4年前、長時間過重労働や職場のストレスなどでうつ病を発症し自死しました。しかし労災が不支給となったため、昨年の12月15日、母親は国を相手に労災不支給決定の取り消しを求めて札幌地裁に提訴しました。

 第1回公判の2月3日、母親は意見陳述で真相究明と職場環境の改善を強く求めました。

 訴えは裁判官の心に響くとともに、同じ悲劇を二度と起こさないために大きな変革のうねりを起こそうと運動が広がっています。

 健康で楽しく働けることができない職場がたくさん広がっています。どうしてこんな日本になってしまったのでしょうか。過労死が日本からなくなるのはいつなのでしょうか。

 私は日本の政治にこそ重大な責任があると断言できます。一言で原因をいえば大企業の応援中心の内閣であり国会議員の構成だからです。政治の話にどうしてもふれないわけにはいきません。それほど法律は大切であり、法を決める国会は暮らしに結びついています。労働者が労働組合を強くして政治に大きな影響力を与える必要があります。経営と対等に交渉できる資本から自立した労組の大きな成長が不可欠です。

労基法をしっかり強化し、労働法を改善し、ILO条約をしっかり批准する政権を実現すれば、労働者の貧困と苦難は大きく改善できます。そんな大きな夢をいだきつつ、当面する過労死裁判での勝利のため、運動の拡大に向けて私はがんばります。

皆さんとともに働く者の生活と、権利拡大の運動をこれからの春闘で創意的に進めたいと思います。ともにがんばりましょう。

(北海道支部・S)


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