2017/05/11
「働き方改革」とは、何ぞや?
個人消費の低迷と貧富格差の拡大で、アベノミクスの破たんが明らかになってきたなかで、次に登場して来たのが、「働き方改革」。あくまで経済の成長戦略としての位置づけであり、やはり「働かせ方改革」の何ものでもない。
その内容は、今日までの長い間、労働者がたたかって獲得してきた諸権利を侵害するものではないか。各地のメーデーでも、この問題がスローガンのひとつになったと思う。
私たちの願いは、最低賃金・賃金の底上げ、格差是正・均等待遇の実現、不払い残業の根絶、過労死を生まない総労働時間の短縮などで、ブラック企業をなくすといった労働者の立場に立った本物の「働き方改革」であり、「アベ働き方改悪」は、断固許されるものではない。その具体的な内容に触れていきたいと思う。
- 労働基準法の改悪
「裁量労働制の拡大」と「高度プロフェッショナル制度の創設」などは労働時間の大幅な規制緩和だ。残業代をゼロにして働かせ、過労死をしても自己責任といった酷い内容である。 - ごまかしの「同一労働同一賃金」で、賃金の抑制効果
やっと政府も労働者のために重い腰を上げてくれたかと思いきや、「人材の活用の仕組み」(コース別制度)を変える事で、職務内容は同じでも賃金格差を認めることが検討されているとか。通勤手当・社員食堂の利用の改善で、賃金は雇用形態・男女間差別は残るそうです。