2019/02/10
「若者の自死はなぜ!」④ 入社1年目で相次ぐ過労自死
信じられないことがこうも続くとは・・・・
これまでいろいろなデータをもとに掲載してきましたが、なにか心配になってきました。というのも、ご承知のとおり厚労省の「勤労統計」がいい加減で、法違反の調査データ問題です。昨年、世間を騒がせた隠ぺい・改ざん問題に反省も罪の意識もないとは。世界的にも信用をなくす恥ずかしい事態です。
以降に統計数字がいくつも出てきますが、「本当?もっと多いのでは、少なすぎない?」と、疑問を持ちながらお読みくださるように。
厚生労働省の「若者の『使い捨て』が疑われる企業等への重点監督の実施(2013年12月17日)」によると、「過重労働重点監督」を実施した82%(4189事業場)で、何らかの労働基準関係法令違反があった。その内訳は、以下のとおり。
- ●違法時間外労働が43.8%
- ●賃金不払い残業が23.9%、等
監督時に把握した1か月の時間外・休日労働時間が最長の者の実績は、80時間超が24.1%で、うち100時間超が14.3%あったとしています。
1.長時間労働について
2012年3~6月、東京新聞が東証一部上場の売り上げ上位100社(2011年決算期)の本社所在地の労働局から、各社の36協定届について情報公開により開示を受けた資料によると、100社のうち70社が過労死ライン月80時間を超える時間外労働を認めており、そのほぼ半分の37社が月100時間を超える時間外労働を認めていることが判明した。(東京新聞2012年7月25日)
また、朝日新聞の2017年12月4日付では、日経平均株価を構成する東証一部上場の225社のうち回答した179社の過半数にあたる125社が、同年7月時点で月80時間以上、41社が月100時間以上の協定を。10月時点では7割を占める157社で月80時間、100時間超は68社で協定を結んでいた。年間協定時間では720時間を超える企業は73社あり、建設、電力関係では1000時間を超えるところもあると報道しました。
規制緩和のもと、労働法制の改定で裁量労働制や企業責任を不明確にする非正規雇用の拡大など長時間労働が容認される法制度が拡充されてきた背景があり、一方で、脱法行為により労働者の雇用契約上の地位が不安定にされるとともに、労務管理や安全衛生対策が曖昧にされてきました。(名ばかり管理職・偽装請負・一人親方など)
2018年度の自殺者の調査結果を厚労省が発表。減少傾向ではありますが、若者の自殺者数は横ばいとしています。