2019/07/10
「投票に行こう」!重要な参院選に必ず投票を
参議院選挙が7月21日投開票で行われます。憲法・消費税・年金問題など、重要な争点が目白押しです。
金融労連全国学習交流集会などで講演いただいた愛知学習協の吉田豊会長の(「選挙に行かない」というあなたへ)と題した、お話が「学習の友」6月号に掲載されていますので、一部をご紹介します。
【 微力だが無力ではない 】
今年1月の愛知県知事選挙で、私のまわりの若い友人たちのほとんどが「選挙に行かなかった」と言います。そこで彼らと話し合ってみました。
- Q「どうして選挙に行かないのか?」
- A「私の一票では決まらないから…」
この回答に私はビックリしました。一人の意志(一票)で、政治が変わったり、決まったりしたら大変なことです。そんなのは独裁者の国家でしかありません。
一人の意志で決まらないようにするために、国民に平等に一票ずつの参政権があるのです。さらに、主権者国民の一票一票を積み上げて「民意(国民の意思)」を形づくっていくのが民主政治です。
民主主義が通用する社会は、小さくても私たちの政治参加から生まれます。私たちは微力ですが、無力ではありません。
【 誰に投票したらいいのか 】
選挙に行かなかった若い人と語るなかで、本当のことが見えてきました。彼らも「私の一票では決まらないから」というのは、言い訳でしかないと知っているのです。
本当は「誰(どこ)に投票したらいいのか、自信が持てない」から選挙に行かなかったのです。
そもそも、候補者の名前も言えなかったのですから、政策の違いが分かるはずがありません。投票するためには「よりましな候補者」を選ばなければなりません。そのためには、関心を持つこと、情報を集めること、判断すること…など、それなりの努力が必要なのです。その努力をせずに、権利行使を怠り民主主義に背を向けているのです。流行語で言えば「ぼーっと生きている」わけです。
主権者として権利を行使するためには、判断の基準が必要です。
政治ですから、すべての政策が自分の要求と同じなどということはありません。また、政治は個人的な要求を実現する仕組みではなく、社会を方向づけるものですから、いわば「大きな方向」が大切です。そこで私は、今の日本の争点を若い人に示すために「市民連合の政策」を紹介しています。
この4つの政策のうち3つ以上に同意ならば、市民と野党の共同候補へ、3つ以上に反対ならば自民・公明の与党候補に投票したらいいでしょう。もしも2つに同意できるが2つには賛成できないならば自分のなかで「より大切なこと」という順位をつけて考えてみてほしい。もしも決められなかったら白票を入れてもいいのです。そう伝えました。
国民の願いが大切にされない政治を許している原因のひとつが「棄権」です。「棄権」も政治に影響するし、そこには未来に対する責任もあるのです。