2019/12/17

60歳以上の賃金減額の見直しは『必要』 MYJの団体交渉にて

 12月17日に行われたMYJ(明治安田生命関連会社)との団体交渉で、非正規労働者も含め、60歳になったら同じ仕事をしていても大幅賃金ダウンになっている現状の改善を求める金融ユニオンからの要求に対して、会社側は「同じ仕事をしているのであれば60歳以上の賃下げは見直さないといけないと思う」と述べました。

 この日の団体交渉に参加した当該職場の組合員から「非正規の人でも60歳になったら同じ仕事をしていながら賃金が下げられるのは何故ですか」との質問が出され、組合側から「この賃下げシステムは60歳から年金の報酬比例部分の支給が実施されていた時代の『年金がカットされないための月額28万円の上限規制』を口実に導入されたもので、63歳まで一切年金ゼロ支給の現在、もはや60歳からの賃下げは、その導入の口実さえ失っている。最近の裁判例からも見直しを求める」との意見が出されたことに対して、会社側が回答したものです。

非正規労働者の退職金は?

 また、特に無期雇用に転換した非正規労働者の定年65歳における退職金要求について、会社側は「賃金の後払い的な退職金を月例賃金の中に反映させていくのも必要ではないかと考えている」と新たな見解を示しました。

 これに対して、金融ユニオンは「退職金要求は非正規労働者の最も切実な要求であり、どういう形であれ生涯賃金として、正規労働者との均等待遇が実現されることを重ねて求める」と申し入れました。

 非正規労働者の増加で、職場はもはや非正規なしでは、回っていかない現状が、皮肉にも非正規労働者の要求に重みをもたらすようになっていることを実感させられた団体交渉でした。


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