2020/06/10
春闘、次々と成果―コロナ禍でも
「緊急事態宣言」が発出され、組合活動が困難な状況下での20春闘となっていますが、仲間の奮闘で成果が次々と報告されています。
- ●ベアで初任給引き上げも
コロナ感染の拡大が雇用にも影響が心配されるなか、大阪シティ信金では初任給引き上げのため、3千円のベースアップが実現しました。これによって今年度の大卒初任給は207、000円から210、000円に、短大卒初任給は187,000円から190,000円に引き上げられます。
また、慶弔見舞金・永年勤続表彰・ストック休暇制度などで 正規・非正規の処遇が統一されました。夏期臨給は、前年(平均1.63カ月)同率の回答です。 - ● コロナ対応で要求
東京金融取引所では、2月末からのコロナ対策のもとで「小学校休校等に伴う特別休暇の新設」「自宅待機を強制しない」等の緊急要求書を提出。
北陸銀行でも金融ユニオンがコロナ対応についても文書で申し入れ、文書で回答を求めるスタイルをとっています。
銀行側も4月2日から全員マスク着用を義務づけ、1日1枚支給するなど具体的な取り組みをサポートしています。
東海支部の金融機関では職員に緊急に「給付金」の支給を検討するところが相次いでいますが、「出社功労金」など名目や趣旨に疑問符がつくようなものもあり、職場の仲間からは「好き好んで在宅勤務をしている訳ではないのに」などの声も出ています。 - ●評価問題・非正規格差など改善
4月1日にMYJから社名が変わった明治安田オフィスパートナーズは賃上げこそなかったものの評価者に「目標設定・面接の手引き」を配布し、日常のコミュニケーションづくりを求めたり、評価に対する異議申立制度を今年度評価から新設する方向で検討するなど、評価問題での改善に続いて、バリューアップ休暇(自己啓発休暇)を、契約社員にも正社員同様、本年度から年間2日間特別休暇(有給)として付与することや、全ての非正規労働者に対して正社員と同一の忌引休暇水準にするなど、これまで団体交渉で改善を強く求めていた問題が次々に前進しています。 - ●ついに非正規にも臨給実現
遅ればせながら、三菱UFJ銀行で長年の懸案事項であった非正規の臨給支給も実現することになりました。 - ●労働相談も
コロナ感染拡大の中で、西日本事務所には数件の電話相談が寄せられています。
親切な対応に感謝されながらも、労働組合に加入して一緒にたたかうというところまでには至らず、現時点での組織拡大にはつながっていません。
金融の職場でも、特に有期雇用の非正規労働者の間に雇用不安が広がっているだけに、引き続き奮闘する決意です。