2020/07/09

これでいいのか労使協議、誠実な回答を求める -三菱UFJ銀行
-個人評価主体に、銀行の判断する「賞与(自由裁量でほめ与える)」にしていいのか?-

 7月9日、三菱UFJ銀行は今春闘で、他のメガバンクが賃金引き上げ要求をしない中で「定例給与と臨給の年間総支給額」の前年比0.7%の引き上げ回答を行い、同時に私たち金融ユニオンが長年正行員との均等待遇を要求してきた契約社員にも臨給(=と言える金額かどうか疑問があります)が、支給されることになりました。その支給金額を明示することなく時間給や個々の契約内容等を考慮し、評価も含めて個人別の支給となるとの回答でした。

 3月26日の銀行回答前には、従業員組合に契約社員の私傷病休暇について、パート契約者には従来の勤続年数に関係なく6ケ月しかなかったものが、勤続年数に応じて15年以上の者はフル勤務者と同じ30ケ月の休職期間という提案を、4月1日実施として行ってきました。賃金回答を銀行の都合いい支給方法にするための「アメ」ともいえる提案のように思います。

 私たちは、労働組合の裁判を含む取り組みが、『非正規の契約社員と正社員との均等待遇を求める運動』で、契約社員も臨給の支給をと要求してきました。

 この3月26日の銀行側の春闘回答以降、これまでコロナ禍で東京、大阪から名古屋に集まり、行ってきていた団体交渉ができない状況でした。

 組合は、回答にあった契約社員の臨給支給がどのようなものになるのか照会をしてきましたが、具体的な回答はありませんでした。

 6月2日付で質問書を提出しましたが、6月10日の臨給支給日まで、均等待遇を求めてきた組合の要求に対して「個人別に」支給するという従業員組合に示した回答以上の説明は何も行いませんでした。

 金融ユニオンは、定例給与と臨給の総支給額対比の回答方式への変更には反対であり、さらに契約社員臨給の均等待遇要求の均等度の説明もないままの回答には応諾できないと、6月10日の支給日に組合として交渉を継続しました。

 その結果、6月17日に、人事部から契約社員の臨給がフル勤務者は5万円強、パート勤務者は1万円強であるとの回答がありました。

 6月10日、子会社のMUビジネスに対して「7月10日に社会的に均等待遇の動きのある中で、当社も契約社員に臨給を支給する」との回答がありましたが、そこでも均等度の水準はどうかの説明はありませんでした。

 本来団交で協議しなければならないことを、団交ができないからと組合要求に誠実な回答をしない三菱UFJ銀行の姿勢は厳しく糾弾されなければならないものと考えます。

(U)


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