2021/07/20

銀行の業務効率化の動きと組合の役割

1. どの銀行でも進む合理化の動き

 2017年10月、三菱UFJ銀行の団体交渉で事務量削減の対策についての協議を行いました。2023年までに、AI化等で、9,500人分の事務量の削減をマスコミに発表され、その詳細の説明を求めるための交渉でした。

 銀行は「人員減が目標ではなく、平成1ケタ代の定年対応世代を中心とした自然減3,500人、業務量の減少で2,500人、残りの3,000人をどのように削減するかを検討中」というのが、団交における当時の銀行の説明でした。

 当時のマスコミでは、みずほ銀行が2027年までに1万9千人、約800店舗を2~3割削減。三井住友銀行は2020年までに4千人分の削減。店舗は機能集約をして規模の縮小を図ると報道されていました。3行の目標期限は、3年、5年、10年と違いはありますが、人員量で3万2500人に当たる事務の合理化が発表されていました。

2. 銀行経営の厳しさで加速する合理化の動き

 2020年12月、三菱UFJ銀行は、半沢新頭取の人事発表で「厳しい銀行業界にあって、収益改善の道として経費率の削減が大きな課題」であることを改めて明らかにしました。

 2020年3月期の三井住友銀行の経費率57.2%に対して三菱UFJ銀行は74.4%と高く、改善策として店舗統合を2024年3月までに「2018年の515店舗」から従前の35%削減目標を、何と40%削減に高める200店舗以上の削減計画を発表しました。

 表向きの店舗名は残して「店舗内店舗」として1支店に近隣の2~4店舗も一体にする形で進められました。その結果、2020年度の1年間で約40店舗が削減されました。

 店舗が削減されると支店長もその数削減され、仮に1店舗で契約社員(非正規)を含めて25人として40店舗の削減は1千人以上の勤務場所の移動が行われることになります。閉店後のATMコーナーも時間とともに閉鎖をされていく動きが進んでいます。

  店舗の移動のみならず業務のAI化による母店への集約も進められています。

 その影響は、不便となる利用者からも取引中止をする人が増え、一方でパソコンやスマホ利用のネット利用者も増えることから、店頭来店客も減少し、店舗業務の縮小が加速し、余剰人員が生み出されることになります。

3. 利用者・労働者犠牲の合理化に反対

 金融ユニオンは、2017年のリストラ計画に対する団交以来、一貫して店舗統廃合事務の合理化によって担当業務を変わる人、従来業務担を担当している人、勤務が困難になった人など、労働条件を変更された異動状況を明らかにするように銀行に申し入れてきました。

 銀行は「職員の雇用不安の声は理解できる。新しい業務変更等への受け入れ側でのサポートをしっかり行っていく」と表明をしますが、異動の実態、従来通りの業務が困難になった人の状況、新業務への研修体制の状況については具体的説明を一切してきませんでした。

 2021年5月の団体交渉でも、前年度40カ店の統合の実態をほぼ認めましたが、そのことに関係しての異動状況はいまだに公表をしていません。

 このような店舗統廃合に伴う労働条件の変更は、多くの銀行で起こってきています。ぜひ、それぞれのところでの具体事例や改善の取り組み事例を交流して、統合リストラを機に、利用者・労働者に犠牲を転嫁させない運動を強化していきましょう!


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