2022/04/08
近畿財務局交渉
金融ユニオンも参加する大阪みどうすじ総行動実行委員会と財務省金融庁包囲近畿大行動実行委員会は、3月10日に続いて、4月8日に近畿財務局要請を行いました。
この日の要請は、3月に行った要請に対する近畿財務局からの回答をもとに交渉する形で約1時間にわたって進められました。
- ●新組合員も参加
コロナ禍で今年も人数制限のもとでの行動となりましたが、金融ユニオンから今回は3月の要請に参加した2人に加えて、昨年10月に新たに組合に加入した枚方信金の組合員も参加して、枚方信金における「好き嫌い人事」「名ばかり管理監督者」の実態を自ら訴えました。 - ●手数料設定は顧客に丁寧な説明を
ゆうちょ銀行ATMによる硬貨入金手数料問題について、近畿財務局は、経営環境を踏まえた設定だと思われるとしながらも、「顧客に対して各金融機関が手数料設定についての考え方を丁寧に説明すべきと考えている」と回答。要請の趣旨は金融庁に伝えるとしました。 - ●名ばかり管理監督者問題
金融機関における管理監督者の範囲が野放し状態で広がっている問題については、枚方信金の具体例をもとに信金担当部署から「健全かつ適切な業務運営を行う上で、コンプライアンスは当然、労働法も含めて守らなければならない。今回、寄せられた情報を参考にして、実態として問題があれば然るべき対応をしていく」と一歩踏み込んだ回答が出されました。 - ●パワハラ問題
パワハラ問題については、あおぞら銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、枚方信金での例をあげた前回の要請を踏まえて、今回は特に人権侵害となる「銀行による家宅捜索」まで行った三井住友銀行の問題を文書に整理して厳しい指導を求めました。
近畿財務局からは具体的な支店名や当該金融機関への照会の可否などについて尋ねられました。
もちろん組合は「どんどん問い合わせて、各金融機関がどれだけおかしいことを言うのか、是非判断いただきたい」と申し入れました。 - ●70歳までの雇用確保
また、前回要請項目に入れていなかった三井住友信託銀行が春闘回答で70歳までの雇用確保要求に対して「定年については就業規則および雇用契約書に則って運営しており要求には応じかねる」という回答を行ってきたことを披露し、「これが70歳までの雇用確保の努力義務を果たしたと言えるのか」と金融庁へ情報提供を行いました。
その他、枚方信金の直接監督機関である近畿財務局として、労働組合との団体交渉や人事考課内容の問題まで弁護士に丸投げしている枚方信金のガバナンス欠如を厳しく指導するよう申し入れました。
今年2回にわたって、近畿財務局要請に参加して、以前のような「管轄が違う」「個別経営の判断」などと、木で鼻をくくったような態度は影を潜め、「顧客本位」を実践していこうという姿勢が感じられました。引き続き、国民本位の民主的金融行政の実現を求めて頑張りたいと思いました。