2023/10/22
4年ぶりのリアル大会
-近畿地協第18回定期大会-
近畿地協では2019年の大会以降4年ぶりとなるリアル対面型を基本にした定期大会を大阪市で開催し、役員・代議員・オブザーバー参加しました。
【労働組合の「面白い出番」】
来賓として地元大阪労連の菅議長は、西武百貨店の労働組合がストライキを実施して経営側に雇用確保に向けた「最大限の努力」を約束させたことや、3万人もの個人ドライバーの契約解除が報道されたクロネコヤマトで、18人の女性が組合を立ち上げて初めての団交を行い、「退職強要」にストップをかけていることなどが紹介され、少なくとも労働組合として立ち上がらなかったら、このような前進はあり得なかったと労働組合の新しい出番の局面が生まれている今こそ、私たちが今の闘いの中で具体的に職場にも地域にも社会にも「労働組合の姿」を見せていくということが大事であると訴えました。
【労働組合らしくたたかおう】
討論では、さまざまな要求があげられました。
- ・気合を入れて春闘交渉に臨んだが、諸要求も含めてほぼゼロ回答という結果にモチベーションがガタ落ち。夏期臨給微増だけでは、ガソリン代高騰による交通費の見直しも実現されていない状況で生活は苦しくなる一方だ。ベアは引き続きあきらめずに交渉していきたい
- ・レク活動ができるようになってきたので、若い人たちの組合活動参加を取り戻したい
- ・新人に対する組合説明会で金融労連に加盟しているメリットを強調している
- ・三菱UFJ銀行の来年~再来年の新人事制度導入が提案されているが、総合職と一般職を一本化してこれからは全行員がこれまでの総合職のように自覚的に生き残れるように仕事をしなさいと言っている。一本化するのなら、ジェンダー平等の賃金体系や教育制度の充実などを組合として求めていきたい
- ・非正規労働者に対する退職金を秋・年末闘争で要求したい
- ・日本全体の女性の賃金は男性の77.9% なのに、金融労働者の女性は三菱UFJ銀行46.9%、滋賀銀行47.9%、池田泉州銀行55.9%など、非正規労働者の女性が多い影響で他産業より格段に男女格差が広がっている。非正規労働者の大変な実態を、組合員を増やして改善していきたい
- ・労働者・利用者の切実な声を要求に反映させ、金融労連に結集して労働組合らしく闘う決意だ
- ・退職して信金OBとなって現役の時より地域の利用者の声がよくわかるようになった。信金の経営に利用者の声を届けて改善できるよう頑張りたい
- ・地域の労働組合や業者等との懇談にも取り組んでいきたい
- ・地域から信頼される金融機関になるには、耳の痛い声にも耳を傾ける謙虚な経営姿勢が必要だ
【賃金改定は4月が大原則】
「4月賃金改定という労使間の大原則を、経営者が今春闘で一方的に7月改定という不利益変更を強行してきた。『こんなことでいいのか、この銀行の経営は大丈夫なのか』と追及したら銀行は全く反論ができなかった。
例えば一例をあげると、初任給を1万7千円上げたけれど、ボーナスで調整されたため年間所得はわずか9千円しか上がっていない。その理由は近隣他行に比べて、新入行員の年間所得はそんなに悪くないからと言う。組合の追及に対して銀行は『募集要項に載せないからいいのだ』などと呆れた説明。また7月1日、賃金改定実施についても組合は絶対に同意していないと言っているにもかかわらず、実際に時間が過ぎて7月1日付で多数派組合と銀行が合意している。しかし私たちは安易な妥結はせず、闘いを継続している」「28年ぶりの賃上げとなったため、基本的に4月1日に遡及して賃金改定がなされるということ自体を職場の仲間が知らない弱点があった。
不利益を被る金額以上にこれまで長年培ってきた労使の信頼関係が壊されたことを問題視している。間違ったことをしている銀行が解決に向けた提案をしてこない限り譲歩することなどできない」その他、退職後、地元舞鶴で平和運動に取り組んでいる仲間からは「舞鶴でも原爆のテストのために投下した空(カラ)の原爆で亡くなった人たちがいることを、広島・長崎と同様に忘れてはならない。現地で知っている者が世界に訴え続けていきたい」と決意が表明されました。
会計監査報告を含めたすべての議案が出席代議員の全員一致で採択されました。