2024/04/16
「貴重で重要な情報」 4・16近畿財務局要請
金融労連近畿地協は、金融ユニオンと京都北都の仲間を中心に、3月に続いて、4月16日に近畿財務局要請を行いました。この日は、3月の要請に対する回答をめぐる意見交換となりました。
店舗統廃合問題
地域金融機関の店舗の統廃合についての回答は、「基本的には各金融機関の経営判断によるものと考えているが、地域経済への貢献の観点からの店舗の位置づけであったり、利用者の利便などについて十分配慮して検討いただくものと考えている。店舗の統廃合等も含め様々な局面において、代替措置の検討なども、顧客の利便を十分考慮した上で、最終的に地域経済に貢献していくうえで経営基盤をどうやって強化していくのかということを考えてもらいたい」
京都北都信金問題
京都北都信金分会による利用者アンケートに寄せられた意見交換を経営者が拒否している問題に関しても、「個別金融機関の内容となるので、回答自体は差し控える」との近畿財務局の対応に対して、金融ユニオンから「利用者の立場からアンケートを実施して、その声に耳を傾けてほしいと懇談を申し入れているのを京都北都信金の経営者が拒否していることについて、どう考えるのか」と再度迫ったところ、「個人としていろいろ思うところはあるが、近畿財務局を代表する形で出てきている以上、この場でどうこうお伝えすることはできないが、(「利用者の声を聞いてもらいたい」という組合の)お気持ちはよくわかる」と述べました。
要請団からは以下の内容を中心に要請しました。
- ・「直接、経営者に顧客の声を聞いてもらえる方策を我々もいろいろ検討してみる。信金OBであろうが、何であろうが、地域の顧客の声を聞いたうえで経営を進めていくという姿勢についても引き続き求めていきたいと思う」
- ・「私たちは、この場で京都北都信金において顧客の声が届かない現実があるということは改めてお伝えしておく」
- ・「お客様には丁寧な対応をしなさいというのが金融庁の一貫した指導のはずだ。どんな場合でも丁寧な対応をしなさいよという指導をしているのであれば、金庫を思う立場でいろいろ提案していることについて話をしないという経営者の姿勢は丁寧な対応ではないというのは明らかだ。この場で私たちに回答できないとしても、金融庁の方針に反している部分については、当然、放置できないものであるということを申し入れておく」
「個別経営の判断」について
要請団は最後に「近畿財務局は、いつも『個別経営の判断』と言うけれど、皆さん方も少ない人員の中で、大変忙しいわけなので、対象を明らかにしないような一般的な要請をしても、どこをどう指導すればいいのか、つかみようがないわけです。だから私たちは、毎回、具体的に金融機関名を出して、このようなひどい実態があると情報提供をしていると思って受け止めていただきたい」と申し入れました。
それに対して、近畿財務局からは「参考にさせていただいている。今、いただいているようなお話は個別の話も含めて、すごく我々にとって貴重な情報なのだが、個別の話についてどう思っているのと聞かれると我々は、そこはもう答えてはいけない世界に入ってしまうので、何度も言っているとおり、個別の話には入れませんと言っているだけで、皆さんからいただいた情報をいらないとか、何も思うところがないとか言っているわけでは全然なくて、そういった情報は非常に重要な情報なので今後もぜひ寄せていただきたい」と前向きな見解が示されました。