2018/06/10

私のひとこと 安倍首相・黒田総裁の罪は重い

時短のためには「改悪」も(静岡銀行)

 金融庁は地方銀行、第二地銀に埼玉りそな銀行を加えた106行の2018年3月期決算(単体)の概況を公表した。純利益は13年3月期以来5年ぶりに1兆円を割り込み、業務純益も同様に減少したとのこと。貸出金残高は約260兆6000億円に増やしたにも関わらずである。福島銀行には赤字転落したために業務改善命令が出された。

 理由として、日銀の低金利政策の長期化による預貸金利ザヤ縮小や取引先企業の経営悪化に備えた貸倒引当金の計上などの要因としている。社長は退任するとのこと。金融庁は収益力の改善を急ぎ、経営再建を進めるように求めている。

 一方、巨大銀行は軒並み貸出金を大幅に減少させているが、収益の低下をリスクの高い運用商品などで手数料収入を上げ、巨額の資金を海外で事業展開している企業などへ貸出をして儲けている。

 「ちょっと待て!おかしくない?」収益力の改善を急げとは、カードローンやリスク商品の販売を売りまくれという事なのか。収益向上のために不正融資までおこなって、墓穴を掘ったのがスルガ銀行ではないか。なにもスルガ銀行の経営姿勢を擁護する気はないが。

 黒田日銀総裁の長期にわたる低金利政策、安倍ノミクスの弊害が地域金融機関を苦しめ、そこに働く労働者の労働条件にも悪影響を与えている。第二、第三の福島銀行が生まれないかと危惧する。

 『顧客本位の営業』を捨て、利用者犠牲の店舗統廃合や合併を促進させるのか。とりわけ安倍首相と黒田総裁の罪は深いと思うのは私だけであろうか。

(W)


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