2018/09/01
仲間を増やして要求実現を -金融ユニオン定期全国大会-
9月1日、愛知県豊橋市で、金融ユニオン第10回定期全国大会が開催され、この1年間の活動の成果を出し合い、新年度への前進を確認しあいました。
冒頭、中村委員長は「冬の大雪、大阪北部地震、西日本豪雨、多発する台風などの異常気象のもとで、国民が不安な日々を送っている中、安倍政権の無責任・無感覚の政治手法が加速している。日銀の異次元の金融緩和は、世界からも突出した異常な事態を招いている。職場で悩み、困っている労働者を金融ユニオンに迎え入れ、一緒に要求実現に向けて取り組もう」と挨拶し、経済情勢の読み方を学ぶ本、安易に金融リスク商品を売っていることに警鐘を鳴らしている本、知らされていない戦争の傷跡を理解する本の3冊の図書を紹介しました。
討論では、
- ●先輩組合員と共同で、メーデーや平和行進、原発反対運動などに取り組んでいる。
- ●銀行の都合だけで地域から支店を撤退させていることへの抗議の意味をこめて地方自治体による預金を引き上げるという事態が生まれている。「地域に責任を持つ」金融機関の役割を再考することが必要だ。
- ●銀行の株主総会に出席して、団体交渉とは違った形で、株主の皆さんに銀行の理不尽な経営の改善を訴えてきた。
- ●スルガ銀行の不正融資問題で「ノルマ」の問題が広く世間の目にさらされるようになった。
- ●労働強化などで心身ともに苦しめられている労働者の奥様から切実な労働相談が寄せられている。
- ●銀行の実名を挙げた厚生労働省との交渉によって、制服の更衣時間を労働時間と認めさせることができた。
- ●労基署の立ち入り調査以降、入退館記録による労働時間管理に変わり、不払い残業が大幅に改善された。
- ●職場では、組合員一人だけの組合だが、金融ユニオンとして団体交渉を重ねることによって、発言・要求の重みが大きくなっていることを実感している。
- ●職場では、ほとんどの人が今の働かされ方に何の疑問も持っていないように思われ、自分だけが「おかしい」ような感覚に陥ってしまうが、組合の集まりに参加して、皆さんの話を聞くと、「やっぱり自分は正しかった」と確信が持てる。
- ●無期雇用転換をきっかけに、今まで正社員だけに与えられていた退職金・傷病休暇・積立保存休暇・慶弔休暇などの非正規差別の改善が進み始めている。
という事例も紹介されました。
全ての議案が採択され、6月の選挙で既に選出されている新年度の役員の中から、新しい三役が信任投票で選出されました。
大会で選出された新三役は次の通りです。
- 委員長 黒田 清美(新)
- 副委員長中村 弘光(新)
- 〃 尾形 諭(再)
- 書記長 大場 正博(新)
(敬称略)
働き甲斐と職場を守るため、「ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために」をモットーにがんばっていこうと閉会しました。
大会の開催に、おそらく職場の仲間や経営陣も注目していると思います。明日からは秋・冬の要求実現に向けた運動が待っています。